皆さん、こんにちは。
カナリアペイントです。

さて、今回はタイトルにある通り
「プロパンガススキームとは何か簡単に解説!」

ということで、簡単に解説していきます。
ただ、このスキームは2024年4月に液化石油ガス法施行規則が改正されたことによってLPガス(プロパンガス)料金への関係ない設備費の上乗せを禁止する新制度が段階的に施行されています。
それによって、2025年4月からは三部料金制が徹底され
賃貸物件オーナーである不動産投資家も大きな影響を受けることになると思われます。( ;∀;)

§プロパンガススキームとは
→LPガス(プロパンガス)料金へのエアコンなど関係ない設備費の上乗せをすること。
すなわち、プロパンガス業界において、賃貸物件オーナーに対してガス関連機器および設備の無償貸与契約を行う商慣習のこと。
主に、不動産投資家や建設会社が形成する「賃貸集合住宅」で行われます。
そこで、まず「プロパンガススキーム」の流れについて解説していきます。
<流れ>
1.LPガス会社が賃貸集合住宅のオーナーにエアコンなどの設備を無償提供・貸与する
2.設備を無償提供・貸与する代わりに入居者とLPガスを契約させてもらう
3.貸与の費用はLPガス会社がガス料金を値上げして回収する
これを図にしてまとめるこんな感じです。

なぜ、このようなことが起きてしまうのか・・・
それは、プロパンガス料金は「自由料金」となっているためです。
§自由料金とは
→LPガス会社側で自由な料金設定が可能であるということ。
この自由料金の制度があるために
「設備を無償提供する代わりに入居者と契約させてもらい
入居者からガス料金として設備費を回収する」
という流れが完成してしまったのです。。。
これによって入居者には
「高額なガス料金を支払わざるを得ない」
という状態になり
「オーナーとLPガス会社の両方にメリットがある」
ということでやらない理由はない状態になっていたということです。
ただ、近年物価高騰などもあり入居者などの消費者に負担を被らせるようなスキームは廃止する目的で今回法改正によって禁止されてしまったのです。
皆さんも知っての通りガス料金の料金構成は簡単に言うと・・・
基本料金+使用料金
となっているかと思われます。
基本料金はいくら使っても条件ごとに一定だけど
使用料金はガス会社ごとに異なります。
その幅は3000円以上ついていることもあるため注意が必要です。
この使用料金に、プロパンガススキームの影響があると考えられます。
例えば、電気会社はいろいろ個人で電気会社を選択できますが
ガス料金は賃貸集合住宅の入居者が自分でLPガス会社を変更できない点。
賃貸集合住宅におけるLPガス会社は
契約そのものは入居者と直接結ぶものの、基本的に全戸一括でオーナーが管理します。
料金が負担となっていても、入居者側で契約先を変更するのはほぼ不可能です。
◆プロパンガススキームによるほかのメリット3選!
1.オーナーは手出しなしで新しい設備が手に入ること
→LPガス会社が無料でエアコンやインターホンなどの設備をオーナーに提供しています。
オーナー側から見れば、一切の手出しなしで新しい設備が手に入るのがポイントです。
新しい設備を充実させられれば、当然入居希望者が集まりやすくなります。
プロパンガススキームは賃貸集合住宅経営の最大のリスクともいえる
「空室の発生」
の抑制にもなります。
2.オーナーは家賃を安く見せることができること
→プロパンガスによってそれを利用するエアコンやインターホンなどの設備費に一切お金がかかっていないため、家賃を上げる必要がないというわけです。
なので、設備が充実しているにもかかわらず家賃が安いのは気を付けましょう。
結局、設備費用がガス料金に上乗せされていてガス料金が高いということに気づかないということも多々あります。

3.ガス会社は契約先を大量に獲得できること
→新たな大口の契約先を獲得できることです。
賃貸集合住宅は入居者が多いため、オーナーに取り入ることさえできれば一度に大量の顧客を獲得できます。
多少なりとも、入居者にメリットはありますが
やはりガス会社とオーナーへのメリットが大きすぎて悪徳商法のような構図になってしまったのが原因と思われます。
ということで、今回の解説は以上です!
また次回の記事でお会いしましょう!